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ガラス工房「薺」。そこは、一歩入ると思わず微笑んでしまう光の工房。南に面した大きなガラス窓から光が差し込み、窓辺にはガラスでできた小さなグリーン鉢が整然と並ぶ。壁面には植物をモチーフにしたたくさんのガラス細工、天井からは流線的な金属に小さなガラスが無数についた照明が下がる。巨大な作業台にガスバーナー。ガスバーナーの前では望月さんが楽しそうに仕事をしている・・・そんな光景が目に飛び込み、訪れた人は皆とても幸せな気持ちになります。
▼バーナーワークとの出会い
バーナーワークとは、ガスバーナーを使って色ガラスの棒を融かして、色や形を自由につくり、アクセサリー、箸置き、マドラー、小びんなど、様々なガラス細工をつくる技法です。数あるガラス工芸の中でも、とんぼ玉をはじめ、花や、植物など繊細で夢のある作品を作成できるのが、バーナーワークの魅力です。
望月さんがバーナーワークに出会ったのは10年前。展覧会でドイツの作家カールシュミットの作品を見て魅了されたそうです。当時は内装などを担当するインテリアデザイナーとして、建築関係の会社に勤めていた望月さんでしたが、出産を機に退職し、さっそくバーナーワークのスクールに通いました。自宅でアクセサリーなどをせっせとつくり、フリーマケットなどに出しているうちに、お店から作品を出しませんかと声をかけられたりして、徐々に趣味の領域だったバーナーワークが、仕事として確立されていきました。自宅工房で教室を開き個展も開いてきましたが、2005年になって、どうしてもお店を持ちたいという夢が膨らみ、10月に藤森寮(*下記参照)で工房&お店をオープンしました。

▼可憐で繊細で、そして機能的に
今、望月さんは「お店を持つという夢が実現できて本当に幸せ」と言います。次々に創作の意欲がわいてきて、いろいろとつくりたいものがあふれ出て、毎日が楽しくてしかたがないそうです。望月さんの作品は、植物を連想する流麗な曲線と、ガラスが柔らかくさえ見えるような繊細で優しいフォルムに特徴があります。インテリアとして飾るだけでなく機能的な要素が隠されてあり、そのアイデアに驚かされます。たとえばヒット商品「カードホルダー」は、インテリアとして壁に飾るだけではなく、カードを挟んでかけることでまた別の見え方をします。このアイデアは、6年前、練習用のガラスを膨大な数の金属棒に次々とっていたところ、曲げてアクセントをつけるとドライフラワーのように壁に飾れることに気づき、そこから発展してできた作品だそうです。
そのころ感じていた「飾れるだけではダメ、商品として機能をもたせなければ」という望月さんの気持ちが、見事に形になった作品です。これからはさらに「せっかく京都でお店を出しているので、和の要素を取り入れた作品をつくってみたいですね。それからお隣の“夢一人”の尾上さん(一張閑作家)とガラスと和紙のコラボレーションも考えています」と望月さんの夢は広がり続けています。
▼少人数でバーナーワークを体験
ここでは、「バーナーワーク教室」「バーナーワーク体験教室」を開いています。陽気で楽しい望月さんと、とてもアットホームな雰囲気で学べる少人数の教室です。ストローくらいの吹き竿を吹いてつくる作品などもでき、「えっ、こんなこともできるの?」と新鮮な驚きがいっぱいの教室。ぜひ一度のぞいてみませんか?。

■おすすめアートギャラリー
今回のおすすめは、すばらしいアイデアのカードフォルダーと、キュートな小びんです。思わず手に取ってかざしてみたくなる可愛いらしさですよ!
*藤森寮=「町家の仲人」町家倶楽部が、空き町家の有効活用のため、SOHO支援スペースとして企画・プロデュースした町家です。
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望月ひとみ (もちづき・ひとみ)
| 1992年 |
バーナーワークを学びアクセサリーをつくり始める |
| 1999年 |
植物をイメージしたナチュラルな雑貨を新たに創作する |
| 2000年 |
自宅工房にてバーナーワーク教室を開く |
| 2002年 |
同時代ギャラリー「コラージュ」にて個展 |
| 2004年 |
同時代ギャラリー「コラージュ」にてスリーマンスショップを開く |
| 2005年 |
藤森寮にてガラス工房・教室・ショップの「薺」をオープンする |
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