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緑の山々に囲まれた静かな町、京北町。ここは、陶芸家安藤卓美さんのご自宅です。自宅傍に工房、そして少し離れたところにあるギャラリー「うつわ 卓あん」。生活と創作と鑑賞が自然の中に調和した場所です。
▼築200年の茅葺き屋根の家から始まって
安藤さんが陶芸家として独立したのは24年前。築窯できる場所を求めて、この周山にやってきました。築200年という茅葺き屋根の民家を借り、東京にいたみさとさんを呼んでスタートした新婚生活。大きなかまどでご飯を炊き、畑づくりに山菜取り・・昔の暮らしそのままを再現したような田舎暮らしでした。
当時を振り返ると、作家として生活できるのかどうかもわからず「一か八かの賭でした。まわりの人からは3ヶ月もてばいい、なんて言われて」と安藤さんは笑いながら当時を語ってくださいました。近くには陶芸家、織物作家、彫刻家といった仲間たちが住み、東京からは奥様の友人がたびたび遊びにやって来て、充実した日々が忙しく過ぎてゆきました。
▼個性的な自宅、隣接する工房
そしてギャラリー「うつわ 卓あん」
仕事が軌道に乗った1982年、安藤さんはこの家を建てました。設計は友人の浅井伸一氏と小林正和氏。周囲の山々、眼下を流れる川、360度自然が家をぐるりと取り囲むすばらしく気持ちの良い環境です。川のせせらぎ、木々や花の彩りが、安藤さんにインスピレーションを与えるのでしょうか。作品は大胆で素朴なうつわからポップなものまで、変化に富んでいます。
そんな多才な作品をゆったり鑑賞できるのが、ご自宅からほんの1〜2分歩いた場所、小道沿いにさりげなくある古い平屋「うつわ 卓あん」です。ここは庭のオブジェも北山杉も水仙の花も、まるごと含めて“安藤卓美ギャラリー”といった風情があります。
▼独特の技法でオリジナリティを追及
磁器から陶器(土もの)、そしてオブジェ・・年齢を重ねるごとに安藤さんの志向も変化し、うつわに限らず様々な作品が生まれました。独立間もない頃稚拙な作品だと評された、そんなくやしさをバネに誰もしない技法を苦心して開拓してきました。例えば絵付けは普通筆で描くものですが、顔料の中に糸を垂らしてまいていくなど、他の人ができない独創的な手法でインパクトのある独特の作品を創作してきました。
また一方で、可愛らしいうさぎやきりんが描かれた子供用のお椀やお皿をつくりました。芸術という枠から離れた発想で、日常生活の楽しさや愛情から生まれた子供用食器でしたが、これは大変な話題になりました。もとはといえば、ご自身の子供さんのためにつくられたものだったのです。当時この食器を大切に使っていた幼かった娘さんたちは、もう立派に成長し自立されています。
同じものばかりつくっても面白くない、いろんなものを作っていきたい、人を驚かすことが好きだから・・・と、安藤さんは言います。年に2〜3回開かれている個展、インターネットや各地のショップで安藤さんの作品を見ることができます。

■おすすめアートギャラリー
今回のおすすめは、ロングセラーの子供のうつわシリーズからチョイス!こんなにかわいい手作りの食器なら、子供たちも大切にあつかいますよ。贈り物にも最適です!
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安藤 卓美 (あんどう・たくみ)
| 1950年 |
倉敷に生まれる |
| 1980年 |
愛知県立窯業訓練校卒業ののち、船木研児氏に師事 |
| 1982年 |
現在地に築窯 |
| 1984年 |
第1回朝日現代クラフト展入選 |
| 1985年 |
第2回朝日現代クラフト展入選 |
| 1986年 |
第3回朝日現代クラフト展入選 |
| 1987年 |
京都工美展、日本クラフト展、高岡クラフト展入選 |
| 1997年 |
京都クラフト展、札幌美術の森ビアマグ展入選 |
| 1998年 |
淡交ビエンナーレ茶道美術展入選 |
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